「アイドル終楽章」~置手紙~

なあ、オマエサン。

今月、AKBの総選挙で沖縄に行く。

これは、私の中の一つの節目なのだ。
そう、終楽章。

私はアイドルおたくとかそういうのではない。
本当は作曲家になりたかっただけなのだ。
編曲家でも作詞家でもない。

コンピューターで作曲を始めたのもその夢のため。
わかりやすいシンプルな曲を墓標として残したい。
成り上がりたいアイドル達の熱を借りて残したい。
純粋にそれが目的だった。生きてゆく源泉だった。

歳を重ねるにつれて、そのチャンスも薄れつつある今。
才能というよりその熱量にどこか惹かれるアイドル達。
だけどもう追いかけるのがだいぶしんどくなってきた。

言われるまでもなく、いい歳ぞよ。
だから区切りとして、ど真ん中を敢えて今、体感したい。

家庭もあれば、仕事もある。大切にしたいものが増えた。
沖縄に飛び込んで今の自分を確認したい。

自分の中の熱量が覚めているのなら、音楽制作も引退だ。
そうでないなら、たとえ駄作でも趣味で続けていきたい。

そう、あらためて悪あがきするぞよ。堂々と開き直って。
やめるか続けるか。いずれにせよ今までの自分とは決別。

だからこそ沖縄行きは、今までの私の最終章なのである。

真面目に語ってしまったじゃあないか。本当のテーマを。

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