大型連休で香港観光業界が大幅回復

香港の観光業界は中国大陸部の国慶節・中秋節大型連休によって、近年の衰勢から回復の兆しを示している。
連休初日に大陸部から訪れた観光客は過去5年で最多を記録。大陸部観光客にとって一番人気の旅行先の1つとなっている。新華社が伝えた。
特区政府入境事務処発表の統計では、10月1日に大陸部から香港を訪れた観光客は過去5年で最多の延べ20万6000人(前年同期比9.4%増)で、最も多いのは個人旅行だった。
大陸部の大手旅行会社「途牛」は航空券のデータから、大型連休期間の一番人気の渡航先の1つとして香港を挙げた。香港観光業議会の董耀中事務局長によると、香港観光業界は低迷期を経て、今回の大型連休で大幅な回復を示した。最近の香港の社会的雰囲気の好転に加え、祖国復帰(香港返還)20周年の雰囲気に大陸部観光客が引きつけられたことが大きな原因だ。
香港観光の目玉は今もショッピングだ。人気ショッピングエリアの銅鑼湾では、多くの店が「大型連休イベント」「建国記念日セール」などの宣伝文句を簡体字で掲げている。
大陸部の銀聯カードや「微信支付」(ウィーチャット・ペイメント)で決済し、特別割引を得られる店も少なくない。
「香港のショッピング環境は快適。店員はほぼ普通話(標準中国語)が話せるし、多くの店が支払い前に微信や支付宝(アリペイ)を使えることを教えてくれて、大変便利だ」と、北京から来た劉さんは言う。
小売業以外に、飲食業、ホテル、テーマパーク、航空会社も次々に客を呼び込んでいる。オーシャンパークは10月から過去最大規模のハロウィンイベントを開催。
ディズニーランドもハロウィンカーニバルを始めている。現地ホテル関係者によると、大型連休のホテル予約率は前年同期比5~10%増加し、9月初めには予約が埋まったホテルもある。
董氏によると、小売業と飲食業にはいずれも良い影響が出ている。「実は今年は大型連休以外の時期も大陸部からの観光客が増えている。これは良い兆しで、続いていく見通しだ」。
香港観光発展局の統計では、今年1~8月に大陸部から訪れた観光客は前年同期比1.9%増の延べ2900万人に達した。董氏は、大陸部からの観光客の香港での消費スタイルは日増しに成熟していると言う。
「以前の集中的なブランド品購入から実用的な生活用品の購入へと変わり、衣料品店、薬局などの売上増につながり、観光業全体の発展もよりバランスのとれたものになっている」
「香港観光業界は整ったサービスを続け、さらに改善して、大陸部からの観光客がアットホームな感覚を得られるようにするべきだ」。
資料元:《人民網日本語版》

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