なあ、悠詩
最近、会社帰りの駅でオマエサンとカアサンが待っていてくれる。
会社を出る前にメールをするので、着く頃に駅に来てくれるのだ。
とはいっても約束をしているわけではないので、毎日ではない。
いる時もあるし、いない時もある。
今日もいたよ。
改札を出る前にふたりの姿を見つけたよ。
水色のレインコートに包まれたオマエサン。
ちょこちょこ動いて母さんを困らせていたね。
とってもあったかい気持ちになれる。
こんな感覚は、結婚して、そして子供がいなければ体験できないだろう。
等身大以上の自分を追い求めるのでなく、今ここにあるもので満足できる。
三十数年生きてきて、ようやく地に足がつくような実感がある。
だから、何がどうなろうとも落ち着いていればいい。
理解されようとするのは難しいし、苦しい。
だけど、理解しようとすることはできるし、思いやれる。
その積み重ねの中で伝われば素敵だし、伝われなくとも糧として残る。
物語が入れ替わっていく中において、そのことを忘れないようにしよう。
それは個人の創作活動でも同じことがいえるかもしれない。
そうだね、きっと同じなんだよね。
やっとふたつがめぐり会えた、繋がった気がする。
なあ、オマエサン。
ありがとう。
ニコニコ動画で初音ミク作品を適当にチェックしていて出会ったカバー曲。
日本語の発音ソフトなのに上手に中国語で歌わせたもんだ。
ちなみにこの原曲は三年前ぐらいによく聴いていたものだ。
F.I.Rという三人組の「我們的愛(私たちの愛)」という曲。
日本のELTの「Time goes by」といった感じ。
from オトウサン
—悠詩(2歳5ヶ月) with 父(34歳) and 母—