なあ、オマエサン。

様々な場所で様々な人に出会い、広大な自然にも触れて私という存在は限りなく透明になる。
存在はするが限りなく背景に近い。
だけどそれが等身大の自分であり落ち着ける自分なんだ。

なあ、オマエサン。

早くこっちにおいでよ。
いつも吐息を感じられる近さで抱きしめてあげよう。
そしてそっとトウサマの感じたことをゆっくりとオマエサンに伝えていくよ。
立派になる必要なんてない。
情感豊かなこころでいてほしい。
人を幸せにできなくても人の喜びと痛みがわかればそれだけでいい。
人生は「思い通りにする」ことでなく「どう受け止められるか」がすべてだ。
不器用でうまく伝えられず、誤解されたり理解されなくてもトウサマだけは理解してあげる。

なあ、オマエサン。

この世は愛することができれば他のものはすべて何もいらない。
もし心や体の距離が離れてしまっても思い出してほしい。
トウサマはカアサマとオマエサンが元気でいてくれればそれでいい。
他には何もいらない。一切いらない。
だから何か具体的なことを望んだり押し付けたりはしない。
不器用なトウサマが何を言っていてもその言葉に振り回されずに思い出してほしい。
本当はこれしか望んでいないのだと。

なあ、オマエサン。

トウサマとカアサマの血が繋がったオマエサンがどんな子なのかとても楽しみなのだよ。
良いところもそうでないところもたくさん引き継いでほしい。立派でなくてもいい。
はやくその顔を見せてごらん。

さあ、最終回は近い。

from オトウサン

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