なあ、悠詩
時刻表が好きだ。
鉄道、航空が特に。
それを見ているだけで旅をしている気がする。
今は乗り継ぎも検索で一瞬に出る。
だけど自分でペラペラめくって調べるのもまた楽しい。
自分の意思に関わらず乗り継ぎが必要になることがある。
旅だけでなく人生でも同じようなことがある。
それを無駄と考えるか。
それとも必然と受け入れるか。
でもね、オマエサン。
どんなことだって理由があるのさ。結果的であれ。
大切にしたいものが揺るがない限りはすべて必要だったのだ。
身に降りかかることすべて。
受け入れたくないものすべて。
目をそらしたいものすべて。
プラスマイナスや損得は限りなく表面的なことだ。
回り道や寄り道に思えることが実は過程として必須なのだ。
それがわかるまで何年もかかった。
今でも理屈では理解できても感情がついていかないことが多い。
なあ、オマエサン。
私の物語を踏み台にして自分の物語を作りなさい。
私はそれでいい。
お前の物語の片隅で生きていこう。
物語は永遠だ。
from オトウサン
—悠詩(0歳6ヶ月) with 父(32歳) and 母—