なあ、悠詩
私が療養前に携わっていたことが昨日で区切りをつけた。
いまはまだ多くを語る気にはなれない。
少しだけ振り返ってみる。
感謝と苦悩が入り乱れた日々だった。
どちらかというと後者の方が多かった。
正直、療養となってほっとした部分さえある。
もちろん思い入れもあったがそれは後ろめたさにもなった。
加え、中途半端がいちばん嫌だったので完全に身を引いた。
その後の情報や状況にもいっさい触れないようにした。
余裕がなかったとはいえずいぶん身勝手で申し訳ないことだ。
ただ、現在の病状を考えるとあのタイミングしかなかった。
療養以来、髪の毛が抜けるほど強い治療が続いている。
その副作用はしんどいが治療自体は順調といえる。
治療に専念できないともっと面倒な状況になっていたと予想される。
これらをきちんと整理して総括するにはもう少し時間が必要だ。
いずれにしても終わりは始まりでしかない。
なにも失うのではなく形を変えて続いていくのだ。
それは目に見えるものではなく胸の中で。
青春とは回り道。
でもいろいろなものが見れるからそれもいいじゃない。
カーテンコールは鳴りやまない。
ありがとう、そしてさようなら。
【小説「源平咲き」44,726文字(原稿用紙112枚目)執筆中】
from オトウサン
-悠詩(0歳11ヶ月) with 父(33歳) and 母-