なあ、悠詩
ソウルにやってきた。
二度目だ。
一度目は新卒で入った会社の社内旅行だった。
十年前かな?
空港からホテルがある明洞に行くバスに関してミスした。
乗ったのは明洞以外の市内を周って空港に戻るバスのようだ。
どうりでなかなか着かないと思った。
かろうじて市内で気がついたので、すぐ降ろしてもらう。
そこでタクシーを拾って向かった。無駄なことをしたものだ。
バスの乗り場しか気にせずバス番号を見ていなかった。反省。
ソウル(中心部)は東京に近い。
文字の違いはあるものの、雰囲気はそっくりだ。
建物やファッション、化粧?の感じも。
以前、訪れた時よりもそれは強く感じた。
同じ都会でも上海よりずっと日本に近い。
ただ、文字に関しては中国の方がずっと近い。
この辺のアンバランスが実に不思議だ。
しかし、日本の観光客が多いせいか、日本語だらけだ。
出店の店員も値段のやりとりぐらいなら日本語を喋る。
こういった感じなので、旅情などもはやほとんどない。
ちなみに、私はすぐに日本人とわかるらしい。
向こうから日本語で話しかけてくる。
と思いきや、中国人ツアーのガイドさんに道を聞かれる。
中国語で。
ガイドならもっと下調べしておけばいいのに。
通りの向こう側に行くにはどうしたらいいのかという話のようだ。
地下通路を通っていくしか知らないと答えた(つもり)。
社内旅行の時に泊まったロッテホテルが近くにある。
嗚呼、懐かしいな。
周囲に関しても、大体、覚えている。
やはり当時と同じように徒歩で南大門とその市場に向かう。
ここの雰囲気はほとんど変わらないな。
あいかわらずメガネ屋は多いな(前回は買ってみた)。
明洞に戻りつつ、道端に並ぶ出店の食べ物をつついてみる。
先日のアモイでのようにいくつかはしごしながら。
最後にホテルの近くのお店でサムゲタンを食べた。
マッサージの店は多いが、明洞付近は高い。
観光客を意識してか、東京とさほど変わらない。
昨日の上海での45分で300円弱などここでは有り得ない。
それにしても夜の冷え込みは厳しい。
ミュンヘンの夜を彷彿させる。
前回来た時と、今の自分、何か変わっただろうか。
状況や環境は大きく変わった。
しかし、根本は変わらないなと思った。
韓国の中心で、ふと感傷的になった。
コチュジャンが絡まった餅とおまけで付くスープ。
美味しかったが、量も多く腹にずっしりときた。
ホテルの部屋は韓国式。
床に布団というのいが趣があるじゃない(床暖房付き)。
【小説「源平咲き」115,185文字(原稿用紙288枚目)推敲中】
from オトウサン
-悠詩(1歳2ヶ月) with 父(33歳) and 母-