なあ、悠詩
ミュンヘンからフュッセンに来た。
ミュンヘン駅に到着して二十分後、別の電車に乗った。
急行と普通電車を乗り継いで約二時間かかる。
フュッセンはスイスとの国境近くのドイツ。
なので国は11国目のままで、都市では17都市目となる。
たいした移動ではないので移動記録は省略。
フュッセンといってもピンとこないだろう。
ここにはノイシュヴァンシュタイン城があるのだ。
ドイツの城を観光するツアーでは必ずある城だ。
実際、パンフレットで写真をよく見かける。
やはり小さなころ、資料集などでこの城を見た気がする。
城というと可憐なイメージもあるが、私は逆の印象だ。
フランケンシュタインやドラキュラのイメージがある。
いつかそんな雰囲気を味わってみたいと思っていた。
フュッセンに到着。
結構、雪が積もっているが、天気も良くわりと暖かい。
バスで城の麓に向かう。十分で到着。
麓からは徒歩四十分だが、有料の馬車にした。
というよりバッグのコロが片方破損しているので無理だった。
馬車にコトコト揺られていると城が見えた。
思ったよりシンプルでコンパクトだ。
写真やパンフレットなどでは巨大に見えるがそうではない。
中に入る。
内装も思ったより地味だ。
きらびやかな装飾というよりは平面の絵が多い。
全体的な色使いも落ち着いたものとなっている。
これまでずいぶん派手な寺院や教会を多く見てきたせいだろう。
ここが始めならもっと違って見えたかもしれない。
ただ、生活感を感じられるので安らげる気がした。
ここが寺院や教会と違うところか。
実際に生活するところなのだから当然かもしれないが。
また、所々に不気味なところもあり、前出のホラーを喚起させる。
暗いというか、湿っぽいというか、寒気を感じるという感じ。
やはりそういう面に興味を引かれる。
この日はミュンヘンに戻って移動なので早々に切り上げる。
というより城以外は何も無いのだ。
日が落ちるにつれて一気に寒さが厳しくなる。
電車の中は暖かい(戻る電車の中で書いている)。
城内から。建物の中は撮影禁止。
馬車。スピードは大人の早歩き程度。
【小説「源平咲き」112,497文字(原稿用紙282枚目)推敲中】
from オトウサン
-悠詩(1歳2ヶ月) with 父(33歳) and 母-