「続けるということ」・:*:・゚☆ 生まれたての君へ

なあ、悠詩

始めること。
続けること。
終わらせること。

ものごとはこの三つから成り立つ。
この中で続けることがいちばん難しい。
仕事や会社、社会的なものすべてそうだ。
そして自分の生きがいや趣味もやはりそうである。

私はこの一年、それを痛感した。
会社のこと。
治療のこと。
そして書くこと(なんちゃって小説の件)。

まずは会社。
これはもはや完全に終わったことである。
自分の意思ではないが形を変えて繋がった。
振り返ってみればこれでよかったのだと思う。
続けること、終わらせることの厳しさは始めることの比ではない。
今の私のひ弱な心と体では押し潰されてしまったことだろう。
受け継いでくれた人、そして病気にも感謝すべきかもしれない。

次に治療。
これは今週の金曜日で終わる。
とはいってもすべての治療が終わるわけではない。
ただ、六ヶ月、厳しい副作用に苦しんだ治療がようやく終わる。
後半、大いに苦しめられただけにやはり節目を感じる。
途中で投げ出す人も多いが、なんとか踏ん張った。
カアサンとオマエサンに支えられて。

そして今日、なんちゃって小説の下地が完成した。
文字数にして93,382文字、原稿用紙にして234枚となった。
決して文字数や枚数が多ければよいというものではない。
だが、はじめてきちんと書ききった充実感がある。
途中で何度も挫折しそうであった。
五ヶ月弱、病院の行き来やオマエサンが寝静まった後に書いた。
好きではじめたつもりなのに実に苦しかった。
振り返れば意地になって無理やり書き上げたようなものである。
ただ、最後にはその稚拙な物語との一体感も生まれ筆が進んだ。

ここから二ヶ月ほどたっぷり見直しや推敲に時間をあてるつもり。
11月の上旬から気分転換でしばし旅立つことにしている。
これを今回の小説の総仕上げの旅としたい。
せっかくなので何か適当な公募があれば出してみようかと思う。
同時に次回作のテーマと流れも形にしていきたい。
次はゆっくり油絵でも描いてみたいという願望もあるが、、、

こうして振り返ってみると改めて続ける難しさを感じる。
始めるために続けなければならないこともある。
終わらせるために続けなければならないときだってある。
とても苦しいし立ち止まってしまうときだってあるだろう。
だけど振り返れば思い浮かぶのは結果や実績でなく過程である。
今、目の前にあるものやこの瞬間だけが真実ではないのだ。
振り返った時、穏やかな気持ちになれる人生でありたい。

【小説「源平咲き」93,382文字(原稿用紙234枚目)下地完成】

from オトウサン
-悠詩(1歳1ヶ月) with 父(33歳) and 母-

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