なあ、悠詩
小川直也という男がいる。
別に彼が好きというわけではない。
ただ、その脆さや孤独感になんとなく惹かれる。
柔道の時も総合格闘技の時も、肝心な所で彼は負ける。
周囲の期待に応えなければならない時に限って。
もちろん、本人も勝ちたかっただろう。
だが、最終的には勝ち負け以上に大切にしたいものがある。
だから敢えてその舞台に上がる。
彼がそう言っているわけではないが、そう思っている。
いや、思いたいのだ。
彼は、今、プロレスをやっているが、世間に届いていない。
その姿は格好良くないし、好きではないが、否定はしない。
勝負の世界でも、勝ち負け以上に大切なものはある。
理解されようとするか、自分が理解するか、大きく異なる。
誤解されても後者でいたい。
総合格闘技で最強と言われるヒョードルと対戦する入場前に流れた煽り映像。
この後、あっさりと敗れるだけに胸に響く。
柔道時代からの因縁の吉田との対戦の入場映像。
交友のあった、故・橋本真也の入場曲を冒頭と途中から使用。
この後、またしても敗れるだけに、一層、胸に響く。
from オトウサン
—悠詩(3歳) with 父(35歳) and 母—