今日、西島洋介という元ボクサーが総合格闘技「PRIDE」のリングに上がった。
http://www.prideofficial.com/free/fighters/details/1118912312.html
彼は事情があって日本のリングには上がれなくなってアメリカへ行った。
多少活躍したがそこでも怪我や性格もあってかリングから遠ざかることに。
もう彼の名をまともにきかなくなって十年くらい経つだろうか。
内気、引っ込み思案、人見知り、おとなしい。
本当の彼は知らないが、私のイメージとしてはこれに尽きる。
だって目が優しいんだもの。強がっても目でわかる。
作られたイメージや期待を演じるきることができなくて躊躇している姿を見ると頑張れと応援したくなる。
そして今日の試合で彼は負けた。
得意なはずのパンチでマットに思いっきり沈められた。
体格差やブランクもあったのだろうがボクサーとしては無残な負け方だった。
私も少しボクシングをかじっていたこともあって単純にそういう意味でも彼の負けは悔しかった。
でも「よかったね」と言ってあげたくなった。
華やかな舞台で彼は一つの区切りをつけられたのではなかろうか。
ボクサーとしての禊(みそぎ)となったのではなかろうか。
世界に通じる日本人ヘビー級ボクサーという幻想を昔からずっと背負わされ、もちろん今回もそれを背負わされてリングに上がった。
そしてボクサー西島洋介はKOされた。パンチを専門としてない相手にノックアウトされた。
そして幻想も崩れ去った。
そして残ったのは西島洋介という内向的な人間だけであった。
だけど、彼が闘うことにこれからも人生を見出すのであればまた新たに歩めるのでないだろうか。
パンチが得意な格闘家として。幻想を背負うことなくもっと純粋に。
そして内気な彼が華やかで厳しいPRIDEのリングにあがったもう一つの理由。
子供に自分の姿を見せること。
これまで一切見せなったそうだ。
父親としての生き様を残すために彼がある意味もっとも苦手とする華やかな舞台に立った。
ピエロになる可能性が大いにあっても。
そして彼は精一杯戦った。幻想とブランクとなれないルールの中で頑張った。必死だった。
それは子供にも伝わるだろう。今すぐ伝わらなくてもいつかきっと伝わるだろう。
彼は決してピエロでなく勇気ある一人の人間だった。
内気、引っ込み思案、人見知り、おとなしい。
今もこれからもやっぱりそうなのかもしれない。
でもそこにあったのは勇気ある格闘家であり父親だったよ。
胸を打たれたよ。
from オトウサン

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