昨日の手紙でトウサマが秋田に行ったことを書いたよね。

秋田で訪問した所はトウサマの住んでいた田舎にもそっくりだった。
山と田んぼと海、そして漁船。

初めての土地にもかかわらず懐かしささえ感じた。
やはり自然に包まれると心が落ち着く。

夜は暗闇で月と星の光以外にはポツポツと家や店の明かりがある程度だ。
川が流れる音も時折する。
両手を広げると自分自身が広大な星空に溶け込んでいける感覚がして心地よい。

秋田から東京へは飛行機で一時間で着く。
たった一時間で風景ががらりと変わる。

トウサマは家に帰ってから、敢えてたいした用事もないのに家からすぐ近くの渋谷の町を少しぶらついてみた。

コンクリートと人ゴミに包まれて数時間前まで秋田にいたことを思うと息苦しくなる。ただ、それも慣れてくるといつものように気にならなくなった。

そう、前にも伝えたかもしれないけどトウサマは大勢の中の孤独というのが好きなのだ。
自分に一切関係ない人たちが様々な表情をして歩いている。

喜怒哀楽、表情も様々だ。

どんな経緯でどんな生活をしていてどうしてここにいるのだろうか。
それぞれの物語がそこに存在する。

人の数と同じだけの物語が交差する場所だ。
そしてそれぞれの物語にて主人公でなくても通行人Aとして私は登場する。それは偶然のようで必然に。

そのように考えると、この世の大勢の一人であってもしっかり生きている実感がする。
また、自分の未完成な物語も多くの物と人によって自分の価値観では考えられなかったような新たな展開も期待できるよね。

これは視野が広がるという素敵なこと。

秋田と東京の話をしているけど、単純にどちらがいいとかいう話ではない。

いろんな土地に行くことで自分がどういう人間なのかを垣間見ることができるし確認することができるのだ。

それは素晴らしいことだ。

from オトウサン

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