なあ、悠詩
ローマのテルミニ駅に着いた。
気候は東京ぐらいであろうか。
ホテルは駅前。
すぐにチェックインする。
日は暮れていたが出歩いてみる。
ホテルのそばに教会があった。
重厚感がある。
中に入ってみる。広い。
華やかではあるが、どこか物悲しさも感じる。
カリオストロの城に出てくる教会が思い浮かんだ(結婚式の)。
調べてみると、サンタ・マリア。マッジョーレ大聖堂とのこと。
さらに徒歩で歩く。
少し迷ったが、トレビの泉に着く。
夜でもライトアップされている。
人は少ない。
そこから徒歩ですぐにスペイン広場に向かう。
途中、旅行に出て初めてレストランに入ってみた。
とはいえカジュアルな感じのところ。
今までは大体、機内食、ホテルの朝食、スーパー等で済ませた。
ん? 作っている人が日本人っぽい。修行中か?
スペイン広場に着く。
ローマの休日で有名な階段がある。
ここも人は少ない。
女性はオードリーヘップバーンになりきって写真を撮っている。
私もなりきった(嘘)
映画は見たことがあるのでなんとなく覚えている。
そのすぐそばのアウグスツス帝の墓に行く。
誰もいない。
ライトアップもされず暗闇にたたずんでいる。
手付かずの廃墟のような雰囲気が漂い、かえって印象深い。
地下鉄で帰ろうとしたら、21時で終了(工事のため)。
バスがよくわからないので徒歩で帰る。
さすがに足がつかれたよ。
<翌日>
7時に起きる。
11時のチェックアウトまで出歩く。
駅前からバスでヴァチカン市国に行く(別の手紙で書く)。
この64番はスリ多発路線らしいので注意する。
ヴァチカンから地下鉄でコロッセオに行く。
駅から出た目の前にそれはあった。
やはり男ならこういうのがいいね。
混んでいると思いきやここもガラガラ。
入るつもりはなかったが、並ばないので入ってみた。
思ったよりもコンパクトだが重みがある。
ここで戦うイメージをした。
緊張する、、、
コロッセオから地下鉄でひとつ進み、真実の口に行った。
ここもガラガラだった。
地下鉄で一気にホテルに戻る。ちょうど11時。
駅で電車の出発を待つことに(この手紙は駅で書いている)。
地下鉄に乗る前、自動車に乗る人から声をかけられる。
地図を指してサン・ピエトロ寺院はどこだと。
英語は出来るか?
私はフランス人だが、君はどこから来たのか?
などと話しかけてくる。
日本人だと答える。
彼は「東京」「大阪」、そして「商社」という日本語を口にした。
どうやら仕事が商社らしい。
続けて色々話そうとする。
単なる陽気なのか、怪しいのかわからないので強引に切り上げる。
初めての国だ。何でも疑ってかかるぐらいが丁度よい。
<まとめ>
ローマは、いかにもヨーロッパという雰囲気だった(私の中で)。
これまでのスイス、ギリシア、オーストリアとは違う。
都会であるが昔の歴史、文化とうまく融合している。
だから都会でも落ち着いた感じがして、歩いていても疲れない。
東京やニューヨークとは異なる。
また、街のいたるところに教会がある。
目立ちはするが、ごく自然に街に溶け込んでいるのも印象的だ。
それにしても、どこも本当にガラガラだった。
どこも拍子抜けするほど待つということが一切なかった。
体調重視の私には非常にありがたい。
小さい頃、地図帳などで見た風景が立体的に目に飛び込んできた。
そして、そこの空気を吸い込み、小さな頃を思い返してみる。
どこもじっくり見ていないが、私にはこれだけで十分だ。
サンタ・マリア。マッジョーレ大聖堂
トレビの泉。
違う角度から。人もまばら。
スペイン広場の階段。
コロッセオ。
コロッセオの地面。
真実の口。思ったよりもお茶目な顔。
よだれをたらしているのかと思ったよ。
【小説「源平咲き」106,643文字(原稿用紙267枚目)推敲中】
from オトウサン
-悠詩(1歳2ヶ月) with 父(33歳) and 母-